2013年10月22日火曜日

【小児科】 B型肝炎ワクチンについて

B型肝炎ワクチンは、B型肝炎を予防するためのワクチンです。B型肝炎ウイルスは体内に入ると肝炎を起こし、肝臓に長く住み着くと肝硬変や肝臓がんを引き起こします。B型肝炎ワクチンは、がん予防の効果がある世界初のがん予防ワクチンとして誕生しました。
日本以外の多くの国では定期接種ワクチンとしてすべての子供に接種されているワクチンですが、日本ではまだ認知されていないのが現状です。

≪B型肝炎とは≫
B型肝炎には毎年、約2万人が感染しています。非常に感染力が強いウイルスで、B型肝炎を持ったお母さんから生まれた子供が感染することがあります。(垂直感染)B型肝炎ワクチンは任意接種ですが、B型肝炎を持ったお母さんから生まれた子供は健康保険を使ってワクチンを接種することができます。
母子感染(垂直感染)のほかに、水平感染もあります。水平感染は、B型肝炎ウイルスに汚染された血液の輸血、臓器移植、性交渉、注射器の使いまわしで感染します。特に近年多いといわれているのが、性交渉による感染です。
また最近では、B型肝炎ウイルスがお父さんから感染する例、感染経路が不明なまま乳幼児が感染する例が増えています。

≪症状≫
B型肝炎になると疲れやすくなり、黄疸が出ます。肝炎が慢性化すると、肝硬変や肝臓がんになる可能性があります。慢性化した肝炎に対して適切な治療を行わなければ、子供でも肝硬変や肝臓がんになります。
劇症肝炎といって、急に発症した肝炎が、急激に重い症状になることもあります。劇症肝炎は生命の危険につながります。

≪接種時期と回数≫
B型肝炎ワクチンは全部で3回受けます。
B型肝炎を持ったお母さんから生まれた子供は健康保険を使ってワクチンを接種することができます。その時は、生後1週間以内に産科で接種をします。
それ以外の方は任意接種となります。生まれてからすぐ接種することができますが、生後2ヶ月に、ヒブ、小児用肺炎球菌、ロタウイルスワクチンと同時接種することをおすすめします。


当院でのワクチンの料金は15,250円。3回接種で15,750円です。

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