2017年6月19日月曜日

【子どもの病気】溶連菌感染症について


≪溶連菌感染症とは≫


 溶血性連鎖球菌という細菌が、のどから侵入して発症します。

 潜伏期間(感染から発症まで)は2~5日です。
 症状は、のどの痛みです。他に熱・頭痛・腹痛・嘔吐を伴うこともあります。

 また、首のリンパ節が腫れて痛むこともあります。
 舌が赤く苺のようになることや上気道炎(風邪)で済むこともあります。
 発疹が出てくるとよく、『猩紅熱』とよばれます。
 発疹は首、胸から始まり24時間以内に全身に広がります。
 この感染症では咳はほとんど出ないことが多いです。そのため、咳が出る場合は
 他の感染症かもしれません。

≪治療≫


 溶連菌を殺して早期に症状を改善させる目的と急性糸球体腎炎などの合併症を

 防ぐために、抗生物質を10日間服用します。
 また、まれですがリウマチ熱という細菌が心臓に感染する病気を併発する
 可能性もあります。
 そのため、抗生物質は症状が改善した後も処方された量を全て内服しましょう。
 

 感染してから2~3週間後に血尿が出る場合は糸球体腎炎にかかっている可能性
 があります。
 その場合検査が必要ですので受診してください。

≪家庭で気をつけること≫


 ① 家族への感染~熱が出た日の前日から5~6日間は感染します。
         抗生物質を飲み始めて24時間で感染しなくなります。
 ② 食べ物・水分~特に制限はありません。
         のどが痛い時は、熱い物や辛い物、すっぱい物は控えましょう。
 ③ 入  浴  ~熱がなければ入浴して良いです。
 ④ 登園・登校 ~「学校保健安全法」では「抗生物質開始後から24時間経過し、

          かつ全身状態が良ければ登校可」となっています。
          抗生物質を飲み始めて24時間経過すると周囲への感染力が
          弱まるためです。

≪もう1度受診した方が良い時≫



・抗生物質を飲みはじめて2日以上経っても熱が下がらないのとき。
・のどの痛みが強くて水分も取れないとき。

上記の場合は、溶連菌感染の悪化や溶連菌以外の病気の可能性が
あるため、再度病院を受診してください。